「体型を早く戻したい。でも、無理をして体を痛めるのも怖い」。産後のお母さんから、いちばん多くいただくご相談です。始めどきに決まった正解はありませんが、体をいたわりながら進めるための、ゆるやかな目安はあります。今日は、産後の運動の始め方を書いてみます。
「早く戻したい」焦りは、いったん置いて
産後の体は、出産という大仕事を終えたばかりです。回復には大きな個人差があり、「何週間で戻す」という一律の正解はありません。まずは、あせる気持ちをそっと横に置くところから始めましょう。
特に産後すぐは、骨盤まわりやお腹の筋肉が本来の位置に戻っていく途中の時期。ここで急に負荷をかけると、かえって腰や骨盤を痛めてしまうことがあります。
始めどきの、ゆるやかな目安
一般的には、次のようなステップで少しずつ体を動かしていく方が多いです。あくまで目安なので、その日の体の声をいちばんに優先してください。
| 時期(目安) | からだの状態 | 動きの例 |
|---|---|---|
| 産後〜1ヶ月 | 悪露が続く回復期 | 休養が最優先。深い呼吸だけ |
| 産後1〜2ヶ月 | 日常が少しずつ戻る | 骨盤底筋を意識した呼吸・軽い歩行 |
| 産後2ヶ月〜 | 医師の許可が出たら | 骨盤まわりのやさしい運動から |

最初の一歩は「呼吸」から
いちばん最初におすすめするのは、道具もいらない呼吸のエクササイズです。骨盤の底の筋肉(骨盤底筋)を、やさしく思い出していきます。
- 1
あおむけで、お腹に手を
ひざを立てて寝て、両手をお腹に添えます。力を抜いて、今の呼吸をただ感じてみましょう。
- 2
息を吐きながら、下腹を薄く
口から細く息を吐きながら、下腹をそっとへこませます。骨盤の底が軽く引き上がる感覚があれば十分です。
- 3
3回だけ、毎日
回数より継続です。気づいたときに3呼吸から。痛みや違和感があれば、すぐに中止してください。
抱っこで腰が痛いのですが、運動していいですか?
痛みがあるときは、まず休養と医療機関へのご相談を優先してください。痛みを我慢して動くのは逆効果です。落ち着いてきたら、抱っこの姿勢そのものを見直すお手伝いもできます。
ひとりで、抱え込まないで
産後は睡眠も細切れで、自分のことは後回しになりがちです。運動は「やらなきゃ」の義務ではなく、自分をいたわる時間のひとつ。5分でも、罪悪感なく使っていいものだと思っています。
『動く時間』というより、『やっと自分に戻れる時間』でした。
おわりに
産後の体づくりは、早さより順番です。焦らず、今日できる小さな一歩から。hana fit では、産後健診を終えた方の状態にあわせて、無理のないところからご一緒します。
この記事を書いた人

花岡 みのり
hana fit 代表/パーソナルトレーナー
hana fit 代表。NSCA-CPT/産前産後指導員。自身の産後の不調をきっかけにトレーニングの道へ。「がんばれない日があって当たり前」という前提で、おひとりずつのペースに寄り添う指導を大切にしています。
読んでくださって、ありがとうございます。
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